平井 幸文(ひらい ゆきふみ)

株式会社ホンダ販売 熱海

握⼿会には商売の基本が詰まっているように思うんですよ。…
──お話を聞いていて、アイドルの新しい⾒⽅ができるようになった気がします。

──普段、どのようなお仕事をされているのでしょうか?

平井幸⽂(以下、平井):下多賀でホンダの⾃動⾞ディーラーをやっています。販売や修理など全般を⼿掛けています。

──会社を創業してからどれくらいになりますか?

平井:⽗が創業してディーラーを始めてから37年になります。

──平井さんは⽣まれも育ちも下多賀ですか?

平井:⼀度、熱海を出て埼⽟県で暮らしていたことがあります。その時はホンダの⾃動⾞整備⼠を育成するホンダ学園という専⾨学校に通っていました。

──話は変わりますが、平井さんが今ハマっているものはありますか?

平井:ずっとハマっているのはアイドルとガンダム、あとは写真とバイクですね。ガンダムは初代から現在のガンダムまで全般的に⼤好きです。アニメ映画を観に⾏ったり、ガンプラを集めたり。バイクの⽅は20年くらいブランクがあったのですが、去年、ホンダのバイクを⼿に⼊れて乗り回しています。

──商⼯会議所の仲間とツーリングに⾏ったり?

平井:いえ、基本は⼀⼈で乗っていますね(笑)。途中で写真を撮ったりもするので。⼀⼈の⽅が気楽なんです。ふらっと三重県に⾏ったりしています。

──意外と遠くまで⾏くんですね。アイドルについてはいかがですか? 乃⽊坂46 にハマっているという噂がありますが…

平井:乃⽊坂46には以前ハマっていたのですが、今はちょっと違うアイドルグループにハマってしまっています。

──ちなみに何というグループですか?

平井:22/7(ナナブンノニジュウニ)というグループです。わりとマイナーなグループですね。

──初めて聞いたのですが、乃⽊坂46 に⽐べると知名度はどれくらいですか?

平井:規模感的には、1/5から1/10くらいですね。

──なるほど(22/7 じゃないんだ…)。乃⽊坂46 にも随分ハマっていらっしゃったそうですが、ファンとしてどんな活動をしていたのですか?

平井:乃⽊坂46 のファン歴は5〜6 年になります。ライブ遠征にも結構⾏きましたね。東は宮城、⻄は愛知、⼤阪まで、3ヶ⽉に1回くらいは遠⽅のライブに⾜を運んでいました。東京・横浜で開催されるライブには、1ヶ⽉に2回くらい⾏っていましたね。

──結構な頻度ですね。⽣活の⼀部になっているような…

平井:そうですね。2 週間に1 回くらいのペースでライブに⾏っていましたね。

──近年はコロナ禍の影響でライブにもなかなか⾏けなかったのでは?

平井:オンラインライブに変わりましたね。

──チャットで投げ銭みたいなこともするんですか?

平井:投げ銭はしないですね。投げ銭をするなら、CDを買って握⼿券で直接会いに⾏った⽅がお得じゃないですか?

──直接、会いに⾏って応援するタイプの応援をされているんですね。22/7 のファン歴はどれくらいになりますか?

平井:もう5 年くらいですね。22/7 は秋元康がプロデュースした「デジタル声優アイドル」で、声優がアニメキャラクターを演じると同時に、⾃⾝も実在のアイドルとしてライブなどを⾏います。2020 年にはグループの活動を描いたTVアニメ『22/7』がスタートして、記念ライブも開催される予定だったのですが、コロナ禍が起きて無観客配信になり、ちょっと失速してしまったんです。

──そこからオンラインでファンの⽅たちと交流しながら活動を続けて、コロナ禍が収まってきた今、ようやく陽の⽬を⾒ることになっているのですね。

平井:陽の⽬を⾒ればいいなとも思うんですが、僕に撮っては今くらいの規模かんがちょうど楽しいんです。乃⽊坂46の握⼿会とかだと朝5時から⾏列ができていたりするので。

──握⼿会ってやっぱりすごいんですね。

平井:多い⼈では握⼿券付きのCD を500 枚くらい買っていますからね。22/7はまだそういうことは全くないですよ。

──乃⽊坂46の握⼿会かライブで当会の⾚尾議員に遭遇されたというエピソードがあると聞いていますが…

平井:パシフィコ横浜に⾏った時に、本当に偶然、⾚尾さんに会ったんです。

──他にも当会の会員でアイドルファンっているんですか?

平井:あまり公⾔していないんじゃないかな? 僕は公⾔しようと思ってどこでも⾔うようにしています。

──アイドルファンとしての活動が仕事に役⽴つことってあるんですか?

平井:握⼿会では、握⼿券1枚で10秒くらいアイドルと話せるんだけどすぐに引きはがされる。そのために何時間も列に並んで待つんです。でも、握⼿が終わって帰っていく⼈たちの顔を⾒るとみんなニヤけてるんです。多分、みんな幸せになってるんですね。それを⾃分の商売に置き換えた時に、⾃分じゃあんなふうにお客さんを笑顔にできないな、握⼿会っていう商売は本当にすごいなと思う。

握⼿会には商売の基本が詰まっているように思うんですよ。乃⽊坂46も以前はAKB48と間違えられるような存在だったじゃないですか。でも、今ではみんなが知っていて、メンバーもトップアイドルになっている。そんなメンバーの⼦たちが従業員だったらと考えると、やっぱり伸びるよなと思うんです。結束⼒はあるし、上を⽬指しているし、仕事に対するやりがいも持っているし。乃⽊坂46を1つの企業として⾒れば、確かに伸びて⾏くよなあと感じるんです。

──アイドルには⾒た⽬だけじゃない魅⼒があるからこれだけ⼈気が出たんでしょうね。

平井:そうですね。だからこそ何年もトップを⾛り続けられているんだと思います。1期⽣や2期⽣はほとんどいなくなって世代交代しているんです。それでもテレビなんかに乃⽊坂46 が出ていると乃⽊坂46 がだとわかる。会社の場合、世代交代していくと雰囲気や事業内容が変わるじゃないですか。でも、乃⽊坂46 は世代交代しても、乃⽊坂46 らしさが変わらずそこにあるのがすごいと思う。根本が、企業理念が変わらないんです。そういうところを⾃分の仕事にも活かしたいと思いますね。

──お話を聞いていて、アイドルの新しい⾒⽅ができるようになった気がします。

平井:アイドルを⾒る時って、とりあえず⼥の⼦が歌って踊ってかわいいなという⽬線で⾒るじゃないですか。でも、深く知るとそこに⾄るまでに様々な努⼒があるんです。乃⽊坂46にも⼀軍、⼆軍があって、⼆軍にずっといる⼦もいるし、どんなに頑張っても⼀軍になれないという葛藤があったりもする。ファンになってそういう背景を知ると⾒⽅が変わるんです。⼆軍にいる⼦はまだ10代だったりするんですけど、⾃分が同じくらいの年の頃に、そんなに厳しい勝負の世界にいたかどうかと考えると、あの⼦たちはすごいなと尊敬⽬線が⼊るんです。

──それでアイドルに熱狂的にハマっていくんですね。今回は平井さんらしい『アキナイ⼈たち』になりました。ありがとうございました。

平井:まあ、いま⾔ったことは対外的な⾔い訳なだけで、本当はただかわいいから応援しているだけなんですけどね(笑)。